青空文庫にて

 青空文庫でちょこちょこ江戸川乱歩を読んでいる。とりあえず短編ばかりなのだが、今のところえぐいどころかやばいと思う話ばかりである。これは子どもに読ませたくないというか、読んだらいけない部類に入るのではないだろうか。私だったら、感想文なんて書けない。

 

 ただ、思い返せば夏の100冊で勧められている本もあらすじだけで「これ課題図書にしていいんかい」(中学生の頃、夏の100冊の中で一冊感想文を書けという課題があった)と思うものもあった。たぶん、無難な一冊を選んで無難な感想文を書いたような気がする。

 

 今回読んだのは「人間椅子」と「屋根裏の散歩者」、「心理試験」である。おもしろかったけど、人には勧めにくい。特に「人間椅子」。これはやばい。どういう発想なのかと思ったし、最後、本気で怖くなった。絶対にありえなさそうで、ありえるかもしれない辺りがとても怖い。この話は好きだけど、絶対に人に好きだと言えない感じが良い。夢野久作の「瓶詰地獄」も読んだが、どうしようもなく落ちていく感じがたまらなくよかった。

 

 近代文学にはあまり手をつけていないので、これからちょこちょこ読んでいきたい。